インタビュー

桂タマミ先生インタビュー『名もなき妻のむきだし』

大好評連載中!『名もなき妻のむきだし』は、平凡なパート主婦の主人公・紗英が高校の同級生・綾瀬との再会をきっかけに自らの本心に気づき、新たな人生を切り拓こうと動き出す女性漫画です。夫や義母からの心ない言葉に耐え忍ぶ紗英に共感し、応援する読者が多くいる本作。作者・桂タマミ先生に、キャラクターや漫画制作についてたっぷりと語っていただきました!

今回のインタビュアーは、担当編集のWです。
まずは、桂タマミ先生が漫画家になったきっかけを教えてください。

昔から漫画が大好きで、最初は趣味として創作活動をはじめました。学習塾で働いたり、結婚後は派遣社員として働いたりと職を転々としましたが、子どもが生まれてからは専業主婦となり、今は子育てをしながら漫画を描いています。子育て中の息抜きとしても、漫画制作は私にとって欠かすことのできない大事な時間です。

続いて、本作についてお話を伺っていきたいと思います!
お気に入りのキャラクターや、キャラクターを描く上でのこだわりを教えてください。

本作でのお気に入りキャラクターは、主人公・紗英の上司である山室さんです。山室さんのように、自分の人生を自らの力で切り拓いていく人は、実生活においてもとても魅力的に感じます。たとえ特別なスキルを持っていなくても、山室さんのような芯の強さを持った女性は、私の憧れです。

また、ヒーローの綾瀬も、「こうなりたいな」と憧れるキャラクターの一人です。
綾瀬は、自分の野心にのみ忠実で、それ以外のことには薄情であったり、いい加減で自分勝手だったり、奔放なイメージで描いています。綾瀬のように、自分勝手だけれど内には揺るがない野心を持っている人、確固たる意志を持つ人は、やっぱりカッコいいですよね。自らの信念を貫くために、時には泥臭くカッコ悪く見えても一生懸命なにかに打ち込んでいる人には、実生活においても惹かれますし、そういったキャラクターを描きたいと考えています。

キャラクターを描く上でのこだわりとしては、「クセの強い人物」を意識して描きました。「こんな人がいたら楽しいだろうな」と思う人を、あえてクセ強めなキャラクターとして想像しながら描いています。

ご自身に似ているキャラクターはいますか?

基本的には、主人公から脇役に至るまで、すべて自分のなかにある人格をデフォルメして作られた、自分の延長線上にいる人たちですね。特に主人公である紗英は自分の気持ちをモノローグで語る場面が多く、私がその時々で抱くであろう感情が込められているので、似ている部分は多いのかなと思います。
ちなみに、紗英の夫の雅也は、ヒロインが立ち向かうべき存在として描いています。明確なモデルはいませんが、私と紗英の中にある、戦うべき相手、抗うべき存在を具現化したようなイメージです。

主人公の紗英は、これまで抑えていた感情を解放し、自分の人生を歩もうと決意します。桂タマミ先生もそういった感情を抱いた経験がありますか?

紗英のような、人生を左右するような大きな選択ではなくても、チャレンジしてみようと思うことは日常生活で多くあります。例えば、行ったことないお店や場所に行ってみる、車を運転してみるなど、他人から見たら些細なことでも、自分にとっては大冒険に感じるチャレンジが人それぞれたくさんあるかと思います。チャレンジに失敗して凹んでもそれはそれで大切な財産になりますし、成功して克服できたらそれは自信になる。だからこそ、私もできるだけ自分の気持ちに正直に、積極的でありたいなと思います。

本作を制作するにあたり、どのようにアイデアを得ていますか?

私は人とのコミュニケーションからアイデアを得ることが多いです。これまでに出会った人たちとのやりとりから得た感覚や感情は、うまく言葉に置き換えられなくても、確実に私の中に存在しています。例えば、失恋の経験は誰にでも覚えのある「よくある話」ではありますが、自分にとっては唯一無二のもので、それは実際に味わった自分にしか分からない感情です。そういった感情、経験が少しずつ蓄積されていくのが人生であり、創作のアイデアもそこから得ています。

最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします!

漫画とは、主人公の人生を追体験して楽しむものだと私は考えます。本作でも、紗英の物語を介して自分とは異なる人生を追体験し、忙しい日々を少しでも忘れて楽しんでもらえたらうれしいです。
今後とも応援をよろしくお願いいたします!

作品に込められた思いが伝わってくる素敵なインタビューでした。
桂タマミ先生、ありがとうございました!
自らの力で新たな人生を歩もうと決意する紗英。
今後どのような展開を迎えるのか、ぜひお楽しみに♪


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comic_info@wwwave.jp

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